煮豆は就職の時依頼手紙を書いた事がないから年賀状に長々文章を書ける人は凄いと思う・・・。
・・・・・・・・裏がまっちろだから裏にも絵を描こうかな・・・。
ところでミソと石井会話
続きがある。
シチュエーションの設定も、場所の設定も何もない、ただ会話させてる。ってのが楽しいんです。
読めば分かるだろうけど煮豆は子供キャラを喋らせる時、年齢設定を全く意識しないで書いてる。だから別に10歳13歳が会話してると思わないでも、もっと大人で喋ってると見てもおかしくない感じです。
でもやはり現代設定ということになっているから、児童ズですが。
関係ないけどミソの髪とうなじは桃の匂い。
今日は隠す
み:夢を見たの。
し:どんな
み:悲しい夢
し:そんな気がした
み:何かがおかしいの。目が見えているはずなのに眼球を意識しない。聞こえているはずなのに耳を感じない。匂っているはずなのに私は息を吸っていない。喋ろうとしても声が出ない。隣にいつも居るぬいぐるみがどこにもいない。最初、私は死んでしまったのかと思った。
し:
み:でも手がある、足があるお腹がある胸はないお尻はある肩もある、体温がある。そうだわ、首から上がなかったの。
し:こわい
み:思わず叫ぼうとした。口がないから何もできなかった。泣こうとした、目がなかった。私の心を伝える術が、何もなかったの。
し:文字は?
み:頭がないのに言葉が出るかしら
し:じゃあ、キミの心はどこにあったんだろう
み:これは夢の話
し:そうだった
み:何も出来なくてただ立っていたらね。知っている人が歩いてきた。昔良くしてくれたおばあさん、私の髪を梳くのが好きで、私もそれが好きだった。しわしわの固い手で私の手を触るの、おばあさんはそれだけでとても嬉しそうに笑うの、戻れない若々しさを羨んでるのか幼い命を愛でているのか私はそんなことはどうでも良く、単純におばあさんの笑顔が大好きだった。
し:ミソちゃんでもそんな風に思うんだ
み:私はもうおばあさんには会えないはずだったの。だからその時嬉しかった、またおばあさんに髪を梳いて欲しかった。でも、おばあさんは私を一瞥するとそのまま通り過ぎてしまったの。・・・おばあさんは、私のことを、しらなかった
し:
み:あたまが、ないだけで私は私じゃなくなる。こうして話すことも、泣くこともできない。頭のない私は何も出来ない。結局、そう。私は死んでしまったということなのね
し:ごめん
み:私は、その時突然まるで違う生き物になってしまったみたいで、とても悲しかった。どうしていいか分からなくて、今まで得たものが全部ひどい形で壊されてしまって、ひどい絶望感。私が私じゃなくなった、頭がないだけで私と誰もわかってくれない。私の価値は頭一つ分にも満たないということなのか。虚ろにぼやける世界の中、この気持ちを誰かに知ってもらいたくて、もがいてもがいてもがいて、でも体だけが地面をのた打ち回っているだけだった。
し:
み:私は泣きながら目を覚ましたの。
し:嬉しかった?
み:全然、当然を噛み締めただけ
し:それは嬉しかったからだ
み:勝手に頂いてよ。
し:頭があっても、ミソちゃんはミソちゃんだって証明出来たんだ。
み:?
し:頭がなくてキミではないのならば、頭があればミソちゃんだということ。体があって頭があって、でもそれがミソちゃんだって証明はどこにもされてない。それは当然だからだ。『当然』というくくりの中に存在するものは等しくその存在を失わなければ価値に気がつけない仕組みがある。つまりキミこそがミソちゃんだ。
み:知ってる。そんなこと。
し:もし10年くらい前からの付き合いだったら、少し前からミソちゃんを抱きしめていたと思う。
み:10年前?私は赤ちゃんだよ。・・・ああ、あなたの妹。いやだ、誰かの代替として見られるのは絶対にいや。やだ、やだやだ。
し:じゃあ、10年はツケにしてもらう。今こうあるミソちゃんはどうしたってミソちゃんだ。
み:いやだ。鼻水つけてやる。
し:しょうがない。許してやる。
み:・・・・・・
し:・・・
み:私じゃない私に会っても私だとわかってくれる?
し:それは無理
み:・・・泣いてしまいそう
し:わかってもらいたかったら、キミは頭を探してミソちゃんになるべきだ。頭も、きっとキミを探している。体がないから、動くことも出来ない。ぬいぐるみを抱きしめることも、抱きしめられることも出来ない。手がないから、おばあさんに手を握ってもらうことも出来ない。きっと、頭はキミと同じくらい困ってる。寂しがってると思う。・・・だから、少し自分で頑張らないといけない。
み:だめ、ああ、だめ。もう私は泣いてしまった。私はとても臆病なの、臆病で喋ることしか出来ないのが私なの。
し:でも欲しい時は、求めないと。
み:・・・・・・私が私であることを拒絶した後、私でなくなる。それはとても悲しいから、今の私のこと忘れないで。
し:もちろん
実はまだ続きがある。